福島県いわき市遠野町の瀬谷俊次さんは和紙漉き職人で、家族と助け合って仕事をしています。
それぞれが持ち場に着いて作業を行っており、小さな子供が中心に写ってる写真が印象的です。
手には和紙作りに使う道具と思われる物を持っていて、手伝っているのかどうなのか考えさせます。

和紙 和紙漉き 遠野和紙  いわき市遠野町

いわき市遠野町の和紙漉き。瀬谷俊次さん。家族みんなで助け合っての仕事です。

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和紙漉きなら安達郡上川崎の石橋新蔵さんと同じですが、遠野和紙は福島県いわき市の工芸品として扱われています。
遠野町の楮は良質で、冬の間だけ漉いていた和紙は昔ならではの製造法で作られていました。
その手間暇かけた甲斐もあって上質だと評価された遠野和紙は、一時期代表的な地域の産業にまでなったほどです。しかし昭和後半の頃には深山田地区の瀬谷家しか製造できる者はおらず、平成22年にはその瀬谷家も廃業してしまいました。現在は平成17年に技術継承事業を行なっていた磐城手業の会の会員によってその技術は引き継がれており、地域おこしに用いられています。

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和紙作りは、福島県でも頻繁に行われていました。福島県の中でも浜通りといわれる太平洋に近い地域の中で、いわき市遠野町でもおこなわれていました。写真に撮影されているのは「和紙漉き」を専門的に行っている瀬谷俊次さんになります。福島県いわき市は、福島県の中でもかなりの面積を有しており人口がおよそ38万人いる市町村の一つです。この地域は、福島県のイメージとは異なり1年を通じてほとんど雪が降ることはありません。そのため、冬でも動きやすいだけでなく比較的暖かい場所として知られています。

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この写真は、福島県いわき市遠野町で和紙漉きをしているところを撮影しました。瀬谷俊次さんと呼ばれる和紙職人の方が作業をしており、木枠の中に簾が設置してあり何度か水の中に浸している様子がわかります。水の中に浸すことにより、紙の原料となる繊維質をとることができます。ただ、一回だけ行ってもかなり薄いものしかできませんので、通常はこの作業を何度も行っていき厚みのある紙にしていくのが特徴です。
ここで作られているものがどのように使われるかは写真だけではわかりませんが、通常は障子紙などに使っていきます。障子紙も、本格的な和紙のものはかなり頑丈でそう簡単にやぶけません。特に昔から利用されている家屋に使われている障子紙は、指に水を濡らして触ったとしても破れるものではないわけです。このように、本格的な和紙を使っていることが手に取るようにわかるような写真と言えるでしょう。この作業工程の中で、一番中心的な作業が写真の作業になります。

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遠野和紙いわき市遠野町の様子を伝えた作品では、家族で和紙漉きに取り組む瀬谷俊次さん写真が8枚並んでいます。
撮影は1979年の1月27日ですから、同じ和紙漉きの石橋新蔵さん後に撮られたものです。
カメラはいつものようにキャノンAE-1と28mmレンズで、フィルムも使い慣れているのかトライXミクロファインです。


1979年1月27日 キャノンAE-1 28mmF2 1/15~1/250 フィルムコダックトライX 現像液ミクロファインASA400

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