福島県須賀川市の写真は、機織り職人が自分で育てた繭から糸を紡いで織り上げている風景です。
被写体は梅宮茂さんの祖母吉田イチさんで、1つ1つ丹精を込めて丁寧に仕事をこなしている様子が伝わります。
表情は真剣そのものですし、写真を通して気迫が伝わってくるので、その場にいても声を掛けるのは難しいでしょう。

機織り   福島県須賀川市田中

自分で育てた、繭から紡いだ糸で機を織る、吉田イチさん。須賀川市田中。
この写真は、中央におばあちゃんが作業をしていますが梅宮茂さんの祖母、吉田イチさんになります。写真では何をしているかといえば、糸を紡いでいるところが撮影されています。現在では、ほとんど行われていない紡ぐやり方ですが、昔はこのやり方をして和服などを作っていました。化学繊維などがない時代ですので、糸を紡いでできた和服は非常に温かみがあるだけでなく柔らかいのがポイントになります。それでいながら、肌触りが非常に良く、着用していて違和感は全くないでしょう。最近よくある洋服によるアレルギーなどもほとんどありません。

hataori-image3
hataori-image3
hataori-image3

扇風機やダンボールなど物置部屋のような風景のなかで1人の老婆が眼鏡をかけ、機織り機で作業しています。機織り機を使って生地を織り上げていく老婆の姿をモノクロの世界に閉じ込めた写真が5枚、そして糸車を使って糸を紡いでいる様の写真が1枚、合計6枚の写真の老婆は梅宮茂の祖母の吉田イチです。撮影された年は1978年10月10日で、キャノンAE-1の28mmF2を用いました。
福島県横須賀市は、現在は円谷プロダクションと呼ばれている株式会社円谷特技プロダクションの創始者である円谷英二の出身地です。そのためウルトラマンの町として有名であり、横須賀市もウルトラマンで町おこしをしています。

hataori-image4
hataori-image5
hataori-image5

梅宮茂さんの作品私の写真集は、自然や生き物の風景を交えて、人の営みを写し出した作品です。
主に1970年代の福島を写し出しており、モノクロながらも当時の様子が今に伝わります。
作品名機織り須賀川市では、福島県須賀川市で自分で育てた繭から糸を紡いで織り上げる、吉田イチさんの仕事の様子が捉えられています。

hataori-image6
hataori-image1
hataori-image2

福島県須賀川市は、さまざまな伝統文化が残っている数少ない地域の一つです。東北地方では、関東地方の中心部と異なり伝統を非常に大事にしている地域がまだ残されます。これは、都会化されていないことも理由の一つになるでしょう。
福島県須賀川市の中でも、かつては絹の着物を作る時に蚕から糸を紡いで織り上げていました。これは、江戸時代より前からの伝統的な作り方の一つになっており、まだ機械が日本に入ってくるまではこの作り方が主流だったわけです。この写真は、梅宮茂さんの祖母の吉田イチさんが織り上げているところです。蚕から繭をとりそれを糸にするためには、熱湯で煮る必要があります。熱湯で煮込むと、糸がばらばらになることにより結果的にそれを一本一本つむぐことができます。一つの服を作るのは最近の機械に比べるとかなりの時間がかかりますが、それでも味わいのある服ができるのが大きな魅力の一つです。写真からわかるように、このような伝統芸能がいまだに残されているのは非常にありがたいころです。

hataori-image6
hataori-image1
hataori-image2

1978年10月10日 キャノンAE-1 Canon 28mmF2 1/8~1/30 Canon Reflex(反射望遠) 500mm 1:8
フィルム コダック/トライX ミクロファインASA400

コメントは受け付けていません。